2017年8月9日水曜日

論理パズル 天国への道 解脱編

前回は有名な論理パズル 天国への道について書きました。
論理パズル 天国への道 基本編

今回はこれを発展させてみましょう。
状況はほぼ同じです。
分かれ道に天使か悪魔か分からない者が立っていて、
1回の質問でどの道が天国への道かをつきとめるにはどうすればいいのかという問題です。
天使、悪魔は「はい」または「いいえ」で質問に答えます。
天使は常に正しく答え、悪魔は常に嘘をつきます。
前回と違うのは道が2つではなく、3つに分かれていることです。
左の道、真ん中の道、右の道のうち、天国への道は一つだけです。
天国への道をつきとめるためにはどのような質問をすればいいでしょうか?

普通に考えると答えが「はい」「いいえ」の2種類しかありませんので不可能です。
しかし、「はい」とも「いいえ」とも答えられない質問を考えることで可能になるのです。
論理パズルとは言い難いかもしれませんが。
「はい」でも「いいえ」でも答えられないような質問にはどのようなものがあるのでしょうか。
例えば、天使に「あなたはこの質問に『いいえ』と答えますか?」と質問してみましょう。
「はい」と答えた場合、「いいえ」と答えていないので嘘をついたことになります。
「いいえ」と答えた場合も嘘になります。
天使は常に正しく答えるはずなので「はい」とも「いいえ」とも答えられないのです。
逆に悪魔はこの質問には「はい」とも「いいえ」とも答えられることになります。
「はい」とも「いいえ」とも答えられない場合には沈黙するものとします。
「はい」または「いいえ」で答えられる場合は、瞬時に答えるものとします。
答えに時間がかかると沈黙と区別がつかない恐れがありますので。
「はい」でも「いいえ」でも答えられる場合はどちらが答えられるは分からないものとします。
1回の質問で天国への道を特定するには、例えば、
「はい」と答えられたら左の道が天国への道
「いいえ」と答えられたら右の道が天国への道
沈黙されたら真ん中の道が天国への道
となるような質問をすればよいです。
もちろん天使と悪魔の両方についてこうならないといけません。

過程は省略しますが、例えば次の質問をすればうまくいきます。
「この質問と『左の道は天国への道ですか?』という質問の答えが両方とも『はい』であるか、
この質問と『右の道は天国への道ですか?』という質問の答えが両方『いいえ』のどちらかですか?」
悪魔が「はい」と答えた場合、前半も後半も正しくないことになります。
前半が正しくないということは「左の道は天国への道ですか?」という質問に悪魔は「いいえ」と答えるということです。
よって、この場合は左の道が天国への道です。
悪魔が「いいえ」と答えた場合、前半または後半の少なくとも一方は正しいです。
悪魔は「いいえ」と答えているので前半は正しくなく、後半が正しいと分かります。
よって「右の道はが天国への道ですか?」という質問に悪魔は「いいえ」と答えます。
この場合は右の道が天国への道です。
悪魔が沈黙した場合は真ん中の道が天国への道です。
天使についても同様に確認できます。

次回はさらにこれを発展させてみたいと思います。

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