2017年10月23日月曜日

極限脱出パロディ小説 第五話

極限脱出パロディ小説 第一話
極限脱出パロディ小説 第二話
極限脱出パロディ小説 第三話
極限脱出パロディ小説 第四話

俺たちは次々にゲームをクリアして進んでいった。
「楽勝だな」
「淳平のおかけだね」
実は何度かGAME OVERになっているのだが、彼らの視点では楽々クリアしていることになっているのだろう。

新たな部屋に入ると、奥の方に扉がたくさん並んだ壁が見えた。
中央の机にはゲームの説明が置かれていた。

◇◇◇
この部屋には入ってきた扉以外に20の扉がある。
その20の扉はすべて同じ部屋へと通じている。
プレイヤー全員がどれかの扉を通ってその部屋へと移動できればゲームクリアだ。
扉には真の扉と偽の扉の2種類があり、
真の扉には三つの鍵番号、偽の扉には二つの鍵番号が登録されている。
一つの扉に登録されている鍵番号はすべて異なる。
すべての鍵番号はプレイヤーのキーナンバーのどれかと一致している。
鍵番号の組み合わせが全く同じになっている扉はない。
各扉は、バングルから発信されている識別信号によりキーナンバーを認識する。
この認識の有効距離は扉の中心から約1メートル。
この距離内にあるキーナンバーはすべて認識し、それ以外のキーナンバーは認識しない。
各扉は鍵番号と一致しないキーナンバーを認識すると、爆破信号を発信し、プレイヤー全員のバングルを爆発させる。
真の扉は、鍵番号と一致するキーナンバーを同時に二つ以上認識すると開く。
一度開いた扉は開いたままである。
偽の扉は開くことはない。

扉には扉番号がついている。
扉番号は向かって左から1,2,3,・・・,20となっている。
真の扉に書いてある文章は正しく、偽の扉に書いてある文章は間違っている。
どの文章が正しいのかを見極め、扉を開くのだ。
◇◇◇

俺たちはまず扉の文章を確認することにした。
扉に近づきすぎないように気をつけながら、各扉に書かれている文章を読み取った。

扉1:扉1,扉2はどちらも偽の扉である
扉2:この扉の鍵番号は2,4,5の三つである
扉3:扉3,扉4,扉5はすべて偽の扉である
扉4:扉7,扉14,扉18はすべて真の扉である
扉5:扉8,扉11,扉18,扉19はすべて真の扉である
扉6:扉10,扉14はどちらも真の扉である
扉7:どの二つのキーナンバーに対しても、その二つで開く扉がただ一つだけある
扉8:この扉は素数の鍵番号をもたない
扉9:どの二つの扉に対しても、その二つの扉に共通する鍵番号がただ一つだけある
扉10:扉17の鍵番号には7と8が含まれている
扉11:扉20の鍵番号は5と6の二つである
扉12:扉4は鍵番号4をもたない
扉13:扉15は鍵番号6をもたない
扉14:扉11の鍵番号の積と扉16の鍵番号の積はどちらも24である
扉15:扉1,扉11はどちらも鍵番号2をもたない
扉16:扉20の鍵番号は4と5の二つである
扉17:扉1,扉19はどちらも鍵番号4をもつ
扉18:扉番号が3の倍数の扉はすべて鍵番号3をもつ
扉19:すべての扉は2番か6番の鍵番号をもつ
扉20:扉番号が5の倍数の扉で鍵番号5をもたないものがある

「全然分からん」
「分かりませんね」
みんな悩んでいるようだ。


扉1が真の扉だとすると、扉1,扉2が偽の扉ということになって矛盾する。
だから扉1は偽の扉。
すると扉1,扉2が両方偽の扉ということはないことになるので、扉2は真の扉。
扉2の鍵番号は2,4,5ということになるな。
キーナンバーが2,4,5の者は扉2を通って次の部屋に移動できる。

さて、全員が安全確実に移動するにはどうすればいいのだろうか。

続く。

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