2018年1月23日火曜日

ドラゴンクエストXI(ネタバレあり)

前回は極力ネタバレなしで書きましたが、今回はネタバレありでの感想、
エンディングの考察などを書いてみたいと思います。


思いっきりネタバレしますので、クリアしていない方は読まないようにご注意願います。

勇者の力が便利に使われ過ぎていて何でもありだなーと思いました。
大樹の根に触れると過去の光景が見れるというのもありました。
イシの村に戻った時には過去の人と会話していましたね。
タイムトラベルです!
ベロニカの杖に触っただけで過去の光景が再生されたこともありました。
大樹の力は必要なかったんかい!

今回のストーリーでは大掛かりなことをやっていますね。
大雑把に流れを書きますと、
悪魔の子と言われ逃亡者になる。
仲間を集めて魔王に挑むが、勇者の力を奪われる。
世界は崩壊し、仲間は散り散りになる。
再び仲間を集めながら、聖地へ向かう。
ベロニカ死亡が判明。
勇者のつるぎを作って魔王に再挑戦。
魔王を倒してエンディング。
時間を巻き戻して世界崩壊前に戻る。
魔王を倒したけど、邪神が復活。
邪神を倒してエンディング。


いきなりの逃亡生活にがっかりでした。
全然うきうきわくわくしません。
やっと魔王を倒せると思ったら世界崩壊。
せっかく仲間を集めたのに(というか断りきれなかっただけですが)また一人ぼっち。
おっさんがついてきましたけど全然うれしくないです。
世界は滅亡し、最後の砦が人類に残された僅かな希望。
勇者の力も奪われ、絶望的な状況です。
ここからどうやって逆転すればいいのやら。
と思っていたら、勇者の力使ってるし!
その後大した苦労もなく、勇者の力完全復活!
他の町はみんな無事(笑)。
聖地ラムダなんてほぼ爆心地だったのになんでみんな生きてるの?




ベロニカ死亡はショックでした。
一番愛着のあるキャラだったのに。
ベロニカ死亡のまま魔王を倒してエンディング。
びっくりでしたね。
色々謎は残っているし、最後のカギも手にいれていないのに!
最後のカギはいつ手に入るんだとずーっと気になっていました。
これは明らかに続きがあると分かります。
案の定続きがありましたが、ここでやめておけばよかった気がします。
ゲームとしてはどうかと思いますが、物語としては評価できました。

しかし、その後、時間を巻き戻してやり直そうという展開に。
これはやっちゃ駄目だと思いましたね。
ベロニカの死を乗り越えて成長したことがなかったことになるわけです。
過去を変えてよりより未来が得られるとも限りません。
失敗したらまたやり直せばいいのでしょうか。
きりがないですね。
過去を変えてめでたしめでたしと思ったら誰かがそれをひっくり返す可能性もあります。
やり直しができないからこそ人は真剣に生きようとするのです。
感動的なストーリーが台無しです。

過去に戻った時に当然とはいえ仲間たちのレベルががくっと下がったのはがっかりでした。
後で戻ってきたとはいえ、そのときの失望がなかったことになるわけではありません。

エマとの結婚もなにそれと思いました。
結婚したいなら普通にすればいいじゃないですか。

ネルセンの試練もこなしてラストダンジョンに突入!
と思ったらいきなり邪神との戦いでびっくり。
ウルノーガも邪神もぶさいくで、ラスボスにふわさしい威容ではなかったと思います。

最後のエンディングもショックでしたね。
今までの話は小説だったんかい!
これも台無しです。
ゲームの中では現実ということにしてもらわないと困ります。
エンディングについては色々と考察されているのを見ましたが、どれもすっきりしませんので、
私なりに考察(こじつけ)してみました。


ドラクエ3とのつながりについて。
エンディングで本を閉じたあとのシーンはドラクエ3の最初のシーンと思われます。
ドラクエ3は現実の未来の話でドラクエ11は小説ということになります。
似たような本が2冊ありましたが、両方ドラクエ11でしょう。
緑の本はウルノーガを倒した最初のエンディングまで。
赤の本はその続編で、過去に移動するところから最後までですね。
大衆小説というよりは神話、聖典のようなもので、聖書のような扱いではないかと思います。
それに登場する勇者ロトの名前が後に実在の人物につけられるという流れです。

タイムトラベルについて
この作品ではパラレルワールドは出てこないと思います。
イシの村では過去に移動しました。
但し、過去の改変はしておらず、パラドックスもありません。
世界崩壊直前に戻ったときは、時間の巻き戻しですね。
時のオーブを壊すことで時空の流れが乱れ、すべてが過去に巻き戻るのです
と時の番人が言っていました。
過去に戻ることができるのは主人公一人だけとも言っていましたが、
主人公だけが巻き戻しの影響を受けないという意味でしょう。
主人公以外のすべてについて時間の流れが逆転して過去の状態に戻っていき、
結果的に主人公だけが過去に戻る形になります。
イシの村で過去に移動したときは子供の自分に会ったのとは違い、
もう一人の自分がいなかったのがその証拠です。
主人公も巻き戻しをされていれば正しい位置に戻ったはずですが、
主人公だけは巻き戻しをされなかったため本来の位置には戻らず、
仲間たちは主人公が突然いなくなったと認識しました。
この巻き戻しでは完全に元の状態に戻ったのではなく、
みんなの強い思いの影響を受け、ちょっと違った状態になったと思われます。
仲間たちが巻き戻し前のことをうっすらと覚えているような発言が度々ありました。
また、世界崩壊よりずっと前に死んだはずの人魚が生き返っていたりしています。
ここが時間の巻き戻しだとすると問題になるのがセニカの移動ですね。
正直、セニカを過去に戻そうとする主人公はバカなんじゃないかと思いました。
せっかくうまくいったのに、また時間を巻き戻してどうするの!
過去へ移動しただけだと勘違いしていたものとしても未来がどう変わるか分からないというのに。
自分が消えてしまうかもしれないとか考えなかったのでしょうか。
結果としてセニカは消え、主人公たちは時間を巻き戻されるでもなく普通に話が進みました。
これは一体どういうことなのでしょうか。
この謎を解く鍵は巻き戻しの際の時の番人のセリフにあります。

壊れた時のオーブが暴走すれば
ねじまがった時の渦に飲み込まれてしまうかもしれない
時の渦に飲み込まれてしまったら
あなたは永遠に時のはざまをさまようことになるでしょう

巻き戻し直前にはこう言っています。
時の番人の名のもとに あなたを過去へと導きます

セニカが消えたときには時の番人はいませんでした。
つまり、導く人がいなかったのです。
このため、巻き戻しは失敗したと考えられます。
他にも失敗したと考える根拠はあります。
主人公が巻き戻しをしたときには世界崩壊の直前に戻りました。
時の番人がその辺に戻るだろうと言っていた通りです。
時のオーブに蓄積されたエネルギーのようなものが解放されて、その分の時間が巻き戻ると考えられます。
セニカの場合にも蓄積されたエネルギーに大差はないはずです。
少なくともローシュの時代に届くような何十年分もの差があったとするのはおかしいです。
世界全体をローシュの時代に巻き戻すほどのエネルギーはなかったけれど、
セニカ一人をローシュの時代に飛ばす力はあったということでしょう。
セニカの強い思いによりローシュに会うことはできましたが、
ローシュの過去を巻き込んだ形で時の渦に飲み込まれてしまったのです。
セニカとローシュは永遠に時のはざまで出会いを繰り返すのでしょう。
ローシュの過去の一部を巻き込んだだけでしたので、未来は変わりません。
おかげで主人公たちは何の影響も受けずに済んだのです。
危ないところでした。

と見せかけて、主人公は勇者の力を捨てたかっただけではないかとも思われます。
勇者の力なんて呪いみたいなものですから。
本人の意思に関係なく魔王との戦いを義務づけられてしまうのです。
こんな力なんて無いほうが幸せです。
勇者の力があれば過去に戻れるよとセニカをそそのかして勇者の力を押し付け、
時のはざまに送り込みました。
二度と勇者の力が戻らないよう、二度と過去の改変ができないようにしたのです。
こうして普通の男の子に戻った主人公はエッチな本を読んだり、エマといちゃいちゃしたりするのです。

これで完璧です(笑)。
実際は製作者が深く考えていなかっただけという気もしますが、そんなことないですよね。
矛盾なんてあるはずがありません。
万一あっても不思議な力でかき消してしまえばいいのです。

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